ヒグマが確認された5日以降、閉園が続く札幌市南区の国営滝野すずらん丘陵公園に、クマが高さ約3メートルの柵を越えて入った可能性があることがわかった。道立総合研究機構環境科学研究センターの間野勉・自然環境部長が25日、同公園クマ対策会議で明らかにした。




 食べ物の跡などを調べた結果、新たな痕跡は15日を最後に見つかっていないことなどから、同会議ではクマは園外に出たと判断し、29日にも公園を再開する。

 園内で確認されたのは母子とみられる2頭。7月4日夜にセンサーカメラに写っていた画像では、母グマは園内に、子グマは柵を隔てて園外におり、その後2頭とも園内で確認された。最初の撮影場所の近くでは柵の上端の有刺鉄線にクマの被毛が付いていた。とげを外側に向けてあるため、外から柵を越えてきたとみられる。近くに子グマが入ったらしい穴もあった。

 ヒグマの雄は6~7月の繁殖期、子連れの雌を見つけるとつきまとい、繁殖のために子グマを殺してしまうことがある。雄が警戒する人里で母子グマがよく見つかるのは、子どもを守ろうと雄を避けて行動しているからだという。

引用元:https://www.asahi.com/articles/photo/AS20190725002491.html